
今年は売上ちょっと伸びたな~。
ただ事業の出費も多くてお金はちょっと減っちゃったけど。

がんばったんだね。まずは1年間お疲れさま。

ありがとう。でも手元のお金は少ないのに、
確定申告書を作ってみたら黒字が出たんだけどなんで?

なるほど。「事業の出費」を詳しく見てみる必要があるね。
確定申告の締め切りが近づいてきて、急いで確定申告書を作ってみると…。
自分の感覚的には赤字だと思っていたのになぜか黒字という…この怪奇現象は何なのでしょうか?
1年間通して「自分の感覚」だけで事業を動かしていると、たまにこういった現象に出会います。
お金が無いのに黒字で所得税やらなんやかんや払う必要があるのは納得がいかないですよね。
ということで、この現象の謎を解いていきましょう!
この記事を読むと以下の2点が分かります。
- 売上はあるのに気づいたら手持ちのお金がない!というワケ
- 個人事業の出費とプライベートの出費の区別はとにかく重要
それではさっそく見ていきましょう!
売上はあるのに気づいたら手持ちのお金がない!というワケ

売上がたくさんあればお金持ちになれると思ってがんばってきたのに…

大丈夫!方向としては間違ってないよ。
- 黒字=お金が貯まる
- 赤字=お金が減る
多くの人はこんな感じのイメージではないでしょうか。
もちろんその通りのことが多いのですが、あてはまらないパターンもあります。
たとえば「お金を借りた場合」です。
黒字でも借入金の返済がそれ以上にあれば、手持ちのお金は減っています。
赤字でも新たに借入れをすればその分手持ちのお金は増えますよね。
(お金を借りたり返したりすることは、利益にも損失にもなりません。念のため。)
こんな具合に利益の残り具合と現金の残り具合がリンクしないパターンは、他にもいろいろあります。
経費にならない出費が多いとお金は減る!
- 借入金の返済をした
- 知り合いにお金を貸した
- 車を買ったとき
どれもお金は減りますが、「経費」にはなりません。
(車は数年に分けて少しずつ経費になりますが)
誰かから借りているお金はありませんか?
反対に貸しているお金はありませんか?
まずはこんなお金の動きがなかったかチェックです!
売上の代金が未回収だとお金は減る!
売上は発生したけど代金がまだ未回収のときもお金が減る原因のひとつです。
たとえばあなたがA社相手に1000万円売り上げたとします。
売上の代金は翌月払いのため、すぐには入ってきません。
1か月くらいならなんとか待てるかもしれませんが、これが2か月3か月先になってしまったら…。
売上が確定して代金の回収ができるまでの期間が長ければ長いほど、懐事情は苦しくなります。
怖い話ですが、商売をする上で代金が回収できなくなるリスクは避けては通れません。
最悪の場合A社が倒産して1000万円の代金全額が回収できなくなってしまったら…なんて考えるだけでもゾッとしますね。
代金の回収はとにかくなる早が〇です。
商品の仕入れが多いとお金は減る!
商品の仕入れについてですが、その仕入れた商品は売れるまではただの在庫です。
在庫は売れるまではお金を減らしてしまう原因になるので、適正な量の中でやりくりをしないとこちらも懐事情に影響してきます。
仕入れた商品を売る系の商売は、在庫はなるべく少なくして回していくのが望ましいですね。
とはいえあまりに少ないと売上の機会を逃してしまいますので、適正な量のコントロールが何よりも大切ですよ!
個人事業の出費とプライベートの出費の区別はとにかく重要

お金の管理はどうしても苦手だよ…。

得意にまでならなくていいけど、最低限のことはしておこうね。
当たり前ですが、個人事業主の生活費は経費にはなりません。
家賃や電気代など生活費の一部を経費にするワザもありますが、基本的に事業と関係のない出費は経費にすることはできません。
まずは明らかに経費にならない買い物は生活費の中から出すなどして、なるべく事業の経費と生活費を分けていきましょう。
確定申告を効率よくするために
まとめ
売上が今どれくらいあるか把握していますか?
ほとんどの個人事業主は、感覚として大まかには分かっていると思います。
しかし…。
売上をどんどん伸ばすことを考えるあまり、代金の回収がおろそかになったりしていませんか?
「お金がない」ということには必ず原因があります。
おかしいと思ったらすぐに調べましょう!
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